レストハウス(元大正屋呉服店)

2016年5月29日

この建物の由来

原爆ドームより元安川を挟んでちょうど真南に位置するのが、かつて燃料会館と呼ばれた建物です。ちょうど、原爆ドームと、平和祈念資料館の中間にあるため、観光客の多くは必ずといっていいほど目に留まるはずです。
被爆以前は、呉服屋の建物でしたが、戦争が激化するにつれ、商品もなくなり被爆当時は、燃料会館と呼ばれ、燃料配給のための組合が置かれていました。
鉄筋造りの建物は、爆心地至近でありましたがその爆風にも耐え現在は、観光案内所を備えたレストハウスとして使われています。

この建物は、1929(昭和4)年、大正屋呉服店として完成しました。戦争が激化し、経済統制も進められ、1944(昭和19)年6月、県燃料配給統制組合に買収されました。1945(昭和20)年8月6日午前8時15分、すぐ近くの爆心地約580メートル上空でさく裂した原子爆弾により、コンクリートの屋根は大破、内部も破壊炎上し、地下室にいて奇跡的に生き残った1人をのぞいて全員が犠牲となりました。戦後直ちに改修し、燃料会館として利用され、1957(昭和32)年には広島市東部復興事務所がおかれ、都市の復興の拠点として貢献しました。

レストハウス正面入り口の傍に置かれた説明板には、被爆前の建物(大正屋呉服店)と被爆による被害を受けた写真が載せられている。